プロは「オリジナル」を作ろうとしない?初心者が最短で上達するための、正しい「パクリ方(模倣術)」
「好きなアーティストみたいな曲を作りたいけど、真似したらパクリになってしまう…」
「完全にオリジナルのメロディじゃないと、自分の作品とは言えない気がする…」
真面目な初心者ほど、この「オリジナリティの呪縛」にかかってしまい、DAWの前で何もできなくなってしまいます。
しかし、断言します。
プロの作曲家を含め、この世に「完全なオリジナル」など存在しません。
全ての創作は、過去の作品の「模倣」と「組み合わせ」から生まれています。
上達が早い人は、この「真似(コピー)」を「悪」ではなく「研究」と捉えています。
この記事では、あなたの成長を加速させるための、罪悪感のない「正しいパクリ方(リファレンス術)」を解説します。
誤解1:「ゼロから生み出す」のが作曲ではない
多くの初心者が、「何もないところから神の啓示のようにメロディが降りてくること」を作曲だと思っています。
しかし、それは幻想です。
プロの現場では、必ずと言っていいほど「リファレンス曲(参考曲)」を用意します。
「Aという曲のビート感で、Bという曲のようなコード進行で、Cという曲のような楽器構成で」
このように、既存の素晴らしい要素をパズルのように組み合わせ、そこに自分なりの解釈(スパイス)を加える作業こそが、現代の作曲(コンポーズ)なのです。
ゼロから作ろうとするのは、レシピを見ずにフランス料理を作るようなもの。
まずは「美味しいレシピ(名曲)」を真似ることから始めましょう。
実践:「メロディ」以外を徹底的にパクる
では、具体的に何を真似ればいいのでしょうか?
「メロディ」をそのまま使うと盗作(著作権侵害)になりますが、それ以外の要素には著作権の境界線が曖昧、あるいは存在しません。
以下の3つの要素は、堂々と「カンニング」してください。
1. 「構成(尺)」をパクる
イントロの長さ、Aメロからサビまでの小節数、ブレイクのタイミング。
これらを好きな曲と全く同じに設定してみてください。
「プロが作った設計図」の上に、自分の音を置いていくことで、曲の展開に迷うことがなくなります。
2. 「楽器の組み合わせ」をパクる
「この曲のサビ、すごく盛り上がるな」と思ったら、何が鳴っているか分析します。
「ピアノとストリングスと、後ろで高いシンセが鳴っているんだな」と分かったら、それをそのまま自分のDAWで再現します。
これが「アレンジの模倣」です。
3. 「コード進行」をパクる
コード進行に著作権はありません。
世の中のヒット曲の多くは、「カノン進行」や「王道進行」といった同じコード進行の使い回しです。
好きな曲のコード進行をそのまま使い、リズムやメロディを変えるだけで、それはもう立派な「あなたの曲」です。
具体的なコード進行のパターンについては、以下の記事で詳しく解説しています。
応用:「掛け合わせ」がオリジナリティになる
「やっぱり真似だけだと罪悪感が…」という方は、「複数の曲を混ぜる」ことを意識してください。
- 曲Aの「ドラムのリズム」
- 曲Bの「コード進行」
- 曲Cの「楽器の音色」
これらを掛け合わせると、元ネタが誰にも分からない「完全なオリジナル」が生まれます。
「1つを真似るとパクリだが、10個を真似ると研究になる」。
これがクリエイターの生存戦略です。
アイデアの出し方に迷ったら、以下の「魔法のレシピ」も参考にしてみてください。
JBG音楽院で「正しく盗む技術」を学ぶ
「パクリ方(模倣)」にも技術が必要です。
「この曲のこの部分は、音楽理論的にどうなっているのか?」を正しく分析(アナリーゼ)できなければ、表面的なコピーしかできません。
JBG音楽院では、感覚だけで真似るのではなく、理論に基づいて名曲の構造を分解・吸収するスキルを指導します。
「なぜこの曲は良いのか」を言語化できた時、それはあなたの強力な武器になります。
まとめ:真似ることは、学ぶこと
「学ぶ(まなぶ)」の語源は「真似ぶ(まねぶ)」だと言われています。
憧れのアーティストの曲を真似ることは、恥ずかしいことではなく、彼らへの最大のリスペクトであり、学習です。
今日から、「オリジナルを作らなきゃ」と気負うのはやめましょう。
「今日はあの曲のドラムを盗んでやろう」
そんな軽い気持ちでDAWに向かうことが、プロへの最短ルートです。

