プロ作曲家が語る「絶対音感より相対音感が重要なリアルな理由」とは?
「作曲家になるには、絶対音感がないとダメですか?」
音楽スクールの現場にいると、この質問を本当によく受けます。結論から言いましょう。プロの作曲家として活動するために、絶対音感は必須ではありません。むしろ、実際の制作現場においては「絶対音感」よりも「相対音感」の方が圧倒的に役立つ場面が多いのです。
「絶対音感神話」に縛られて、自分の才能に自信を持てずにいるのは非常にもったいないことです。
この記事では、なぜプロの現場では相対音感が重要視されるのか、そのリアルな理由を解説します。これを読めば、あなたが鍛えるべき「耳」の正体がはっきりと見えてくるはずです。
そもそも「絶対音感」と「相対音感」の違いとは?
まずは、この2つの違いを簡単に整理しておきましょう。
- 絶対音感:音を聞いた瞬間に、他の音と比較せずに「ドレミ」の音名が分かる能力。(例:救急車のサイレンが「シーソー」と聴こえる)
- 相対音感:基準となる音に対して、もう一つの音が「どのくらい離れているか(音程)」を識別する能力。(例:最初の音がドなら、次の音は完全5度上のソだ)
絶対音感は「音の高さ(周波数)」を記憶している状態ですが、相対音感は「音の関係性」を理解している状態です。音楽は「音の関係性」で成り立っているため、作曲においては後者の方が親和性が高いのです。
理由1:ボーカリストに合わせた「移調(キー変更)」が瞬時にできる
プロの現場で最も頻繁に行われるのが、ボーカリストの音域に合わせた「キー(調)の変更」です。
例えば、「この曲、ちょっと高いからキーを半音下げて(Cメジャー→Bメジャー)」と言われたとします。
絶対音感のみに頼って「ド・ミ・ソ」と暗記している人は、すべてを「シ・レ♯・ファ♯」と頭の中で変換し直さなければならず、混乱することがあります。
一方、相対音感を持っている人は、キーが変わっても「(キーの主音から見て)1度・3度・5度の和音だ」という「関係性」が変わらないため、キーが変わったことを意識せずに、スムーズに対応や演奏ができるのです。
理由2:音の「機能」と「感情」を理解できる
作曲とは、聴き手の感情を動かすストーリーを作ることです。そのストーリーを作るのは、音そのものではなく、前後の文脈による「機能」です。
例えば「シ」という音。
- Cメジャーキーの中で鳴る「シ」は、ドに戻りたがる切ない響き(導音)です。
- Gメジャーキーの中で鳴る「シ」は、明るく安定した響き(第3音)です。
絶対音感だけでは、どちらも単なる「シ」という記号に過ぎません。
しかし、相対音感があれば「今は不安定な響きだから、次は解決して安心させよう」といった、音楽的なストーリー構成を直感的にコントロールできるようになります。これが「エモい」曲を作れるかどうかの分かれ道です。
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理由3:バンドメンバーとの共通言語になる
スタジオでのアレンジ作業やリハーサルでは、「数字(度数)」で会話することが多々あります。
「そこのギター、3度の音を弾いてハモって」「ベースはルート(1度)じゃなくて5度に行こうか」
こうした指示は、相対音感(度数の概念)がないと理解できません。「えっと、今のキーがDだから、3度はファのシャープで…」といちいち計算していると、現場のスピード感についていけなくなってしまいます。
相対音感は「大人になってから」でも習得できる
ここが最大のポイントです。絶対音感は幼少期(主に6歳頃まで)の訓練が必要とされ、大人になってから身につけるのは非常に困難です。
しかし、相対音感は年齢に関係なく、正しいトレーニングを行えば誰でも確実に向上させることができます。
既存の曲をドレミ(階名)で歌ったり、音と音の距離(インターバル)を意識して聴いたりする習慣をつけるだけで、あなたの耳は「作曲家の耳」へと進化していきます。
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「理論で頭を整理し、耳でそれを実感する」。この両輪が回った時、あなたの作曲スキルは飛躍的に向上します。
まとめ:「才能がない」と諦める前に
今回は、プロの現場における相対音感の重要性についてお話ししました。
- キー変更に強い:カラオケ感覚で自在に移調できる。
- ストーリーが作れる:音の「機能」を感じて作曲できる。
- 大人でも習得可能:トレーニングで誰でも身につく一生の武器。
「絶対音感がない」ことは、作曲家としての欠点ではありません。むしろ、相対音感を鍛えることで、音楽の構造をより深く理解できるチャンスでもあります。今日から自信を持って、「関係性を聴く」トレーニングを始めてみましょう。
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