
【J-POP頻出コード進行】カノン進行・王道進行・小室進行など定番パターンの分析と応用テクニック
「J-POPのヒット曲って、なんだか似たようなコード進行が多くない?」「カノン進行や王道進行って言葉は聞くけど、具体的にどんな進行なの?」「定番のコード進行を知って、自分の作曲に活かしてみたい!」そんな風に、J-POPを彩るキャッチーなコード進行の秘密に、興味を持ったことはありませんか?J-POPのヒット曲には、リスナーの心を掴むための効果的なコード進行パターンが数多く使われています。これらの「王道」とも言える進行を学ぶことは、ヒット曲の構造を理解し、あなた自身の作曲スキルを飛躍的に向上させるための、最も効果的な近道の一つです。この記事では、カノン進行、王道進行、小室進行といった代表的な定番コード進行を具体的に分析し、それぞれの特徴や使われ方、そしてそれらを少し変化させて自分の楽曲に応用するためのテクニックを紹介します。JBG音楽院では、このような実践的な楽曲分析も行います。
なぜJ-POPの定番コード進行を知ることが作曲の近道になるのか?
作曲を始めたばかりの頃は、無限にあるコードの組み合わせを前に、「どうやってコードを繋げればいいか分からない…」と途方に暮れてしまうことがよくあります。そんな時、道標となってくれるのが、数多くのヒット曲で証明されてきた「定番のコード進行」です。
これらの定番進行は、いわば料理における「黄金のレシピ」のようなもの。多くの人が「心地よい」「感動的」「高揚する」と感じる響きの組み合わせが、パターンとして体系化されています。まずはこのレシピを学ぶことで、あなたはすぐにでも、多くの人が良いと感じるコード進行の骨格を作れるようになります。そして、その基本のレシピを理解した上で、自分なりのスパイス(オリジナリティ)を加えていくこと。それが、作曲初心者でも効率的に、そして確実に名曲を生み出すための最も賢いアプローチなのです。このようなコード理論の基礎については、当音楽院のブログ記事である「コード理論入門:作曲初心者が最初に学ぶべき基本と実践的な使い方」もぜひ参考にしてください。

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【分析】J-POPを支える三大定番コード進行
ここでは、数ある定番進行の中でも、特にJ-POPで頻繁に使われる3つのコード進行を、具体的な特徴と代表曲を交えて分析していきます。ディグリーネーム(ローマ数字での表記)も併記しますので、他のキーに応用する際の参考にしてください。
1. カノン進行:感動と壮大さを演出する「最強の進行」
進行パターン (Cメジャーキーの場合):
C → G → Am → Em → F → C → F → G
(Ⅰ → Ⅴ → Ⅵm → Ⅲm → Ⅳ → Ⅰ → Ⅳ → Ⅴ)
特徴と解説:
クラシックの名曲、パッヘルベルの「カノン」で使われていることから、この名前で呼ばれています。滑らかに下降していくベースラインが特徴で、壮大さ、感動、そして少し切ない雰囲気を演出するのに非常に効果的です。バラードのサビや、楽曲のクライマックスで使われることが多く、その響きは多くの日本人の耳に深く刻み込まれています。
代表曲の例:KAN「愛は勝つ」、ZARD「負けないで」、スピッツ「チェリー」など多数。
2. 王道進行:キャッチーさと高揚感を生む「サビの常套句」
進行パターン (Cメジャーキーの場合):
F → G → Em → Am
(Ⅳ → Ⅴ → Ⅲm → Ⅵm)
特徴と解説:
J-POPのサビで特に多用されることから「王道進行」と呼ばれています。サブドミナント(Ⅳ)から始まり、ドミナント(Ⅴ)を経て、一度マイナーコード(Ⅲm, Ⅵm)に着地する流れが、聴き手に強い高揚感と、切ないながらもキャッチーな印象を与えます。まさに「売れる曲」の秘密が詰まった進行と言えるでしょう。
代表曲の例:Official髭男dism「Pretender」、あいみょん「マリーゴールド」など、近年のヒット曲に非常に多く見られます。
3. 小室進行:90年代を席巻した「切ない疾走感」
進行パターン (Cメジャーキーの場合):
Am → F → G → C
(Ⅵm → Ⅳ → Ⅴ → Ⅰ)
特徴と解説:
90年代に音楽プロデューサーの小室哲哉氏が多用したことから、この名で知られています。マイナーコード(Ⅵm)から始まることで、切ない雰囲気を醸し出しつつ、その後は王道の「Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ」という力強い流れに着地するため、切なさと疾走感を両立させることができます。ダンスミュージックや、少し哀愁のあるアッパーな曲調によく合います。
代表曲の例:TRF「EZ DO DANCE」、globe「DEPARTURES」、H Jungle with t「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント」など。
定番進行を「自分流」に応用するためのテクニック
定番進行は強力ですが、そのまま使うだけではオリジナリティが出しにくい、と感じることもあるでしょう。ここでは、定番進行を少しだけ変化させ、自分だけの響きを生み出すための応用テクニックをご紹介します。
1. コードの種類を変えてみる(セブンス、テンションの追加)
基本的な3和音(トライアド)で構成された進行に、セブンス(7th)の音や、さらに複雑なテンションノート(9th, 13thなど)を加えてみましょう。例えば、カノン進行の「C→G」を「Cmaj7→G7」に変えるだけでも、サウンドは一気におしゃれで大人びた印象に変わります。
2. 部分的にコードを入れ替える(代理コードの活用)
コード機能(トニック、サブドミナント、ドミナント)が同じ「代理コード」を使って、進行の一部を入れ替えるのも非常に効果的です。例えば、王道進行「F→G→Em→Am」の「Em(Ⅲm)」を、同じトニック機能を持つ「C(Ⅰ)」に入れ替えて、「F→G→C→Am」とすると、少し違った爽やかな響きが生まれます。
このダイアトニックコードと、その機能については、当音楽院のブログ記事である「【ダイアトニックコード完全マスター】各コードの機能(トニック・ドミナント・サブドミナント)と実践的な使い方」で詳しく解説しています。

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3. リズムや分数コードで変化をつける
コード進行は同じでも、演奏するリズムパターンを変えたり、ベース音だけを別の音にする「分数コード」を使ったりすることで、楽曲の印象は大きく変わります。色々なリズムで弾いてみたり、ベース音を工夫したりして、定番進行に新たな命を吹き込みましょう。
JBG音楽院で学ぶ、ヒット曲の法則と応用力
JBG音楽院では、このようなJ-POPのヒット曲で実際に使われているコード進行を、音楽理論に基づいて分析し、それを自身の作曲に応用していく「楽曲分析」の授業を非常に重視しています。ただパターンを暗記するのではなく、「なぜこの進行は気持ちいいのか」「この進行はどんな感情を呼び起こすのか」といった本質を理解することで、初めて応用力が身につきます。
講師が提示するヒット曲の分析課題に取り組み、自分なりの解釈を発表し、講師や他の生徒と議論する。このプロセスを通じて、あなたの作曲の引き出しは飛躍的に増えていきます。
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まとめ:定番パターンは、創造性を刺激する「巨人の肩」
J-POPで頻繁に使われる、カノン進行、王道進行、小室進行といった定番コード進行の分析と、その応用テクニックについて解説してきました。これらの定番進行は、決して創造性を縛るものではなく、むしろあなたの作曲を助けてくれる、先人たちが築き上げた「巨人の肩」のようなものです。
まずはこれらのパターンをマスターし、その心地よさの秘密を体感すること。そして、少しずつ自分なりのアレンジを加えて、オリジナリティ溢れる進行へと昇華させていくこと。JBG音楽院での実践的な楽曲分析を通じて、ヒット曲の法則を学び、それを自分の武器として使いこなせるようになりましょう。この記事を参考に、まずはあなたの好きなJ-POPの曲が、どの進行パターンに近いか、分析してみることから始めてみてはいかがでしょうか。
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