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トラックメイキングを極める!リズムとグルーヴの基本

2025.05.13

トラックメイキングを極める!リズムとグルーヴの基本

ヒップホップやEDMのノれるビートを自作したい──そんな dtm 初心者 のために、ビートメイクの基礎からグルーヴ感(思わず身体が揺れるノリ)を生むコツまでをギュッとまとめました。鍵盤やドラムが弾けなくても打ち込みのポイントさえ押さえれば、トラックは確実に躍動します。

1. ビートメイクの基本セット

1-1. ドラムキットとテンポを決める

まずキック(低いバスドラム)・スネア(裏拍で鳴る太鼓)・ハイハット(シャカシャカ系シンバル)の3点セットを読み込み、曲に合うテンポを設定します。テンポはBPM(Beats Per Minute/1分間の拍数)で表記され、ヒップホップなら BPM 80〜100、EDM やハウスは 120〜128 が定番です。

1-2. ループ素材と打ち込みの併用

  • ループ … 既製のリズムを並べる方式。即戦力だが自由度は低い。
  • 打ち込み … ピアノロール(マス目状の画面)へノートを描く方法。手間はかかるが細部まで調整可能。

最初はループで骨格を作り、キックやスネアだけ打ち込みで差し替えると自分らしさが出せて時短にもなります。

1-3. ベースとの連携を意識する

キックの拍頭(小節の頭)ベースのルート音を合わせるとローエンドがまとまり、前に進むビートにしたい場合はキックの裏拍にベースを置くと跳ねるノリになります。


2. サンプリング入門と著作権の基礎知識

2-1. サンプリングとは?

サンプリングは、既存の音源から一部分を切り取る手法。ヒップホップのブレイクビーツ(ドラムの空白部分)やLo-fi のジャズネタなど、ジャンル特有の味を簡単に得られます。

2-2. 著作権クリアな素材を探す

  • パブリックドメイン … 権利が消滅した古い音源。
  • ライセンスフリーサイト … Splice や Loopcloud(月額でDL可)。
  • 自作録音 … フィールドレコーディングや自宅演奏。

市販曲を無断で使うと著作権侵害になるため注意。ループ素材も利用規約を必ず確認しましょう。

2-3. サンプル加工の3ステップ

  1. チョップ … 音を細切れにして新しい順番で並べ替える。
  2. タイムストレッチ … テンポを合わせる処理。
  3. ピッチシフト … キーを上下に移動させる処理。

この3つを組み合わせれば、原曲の雰囲気を残しつつ“自分のビート”に仕立てられます。


3. グルーヴを生む打ち込みテクニック

3-1. スイング値で跳ね具合を調整

スイングは16分音符の2つ目を後ろへズラす割合。クオンタイズ(グリッド補正)を1/16にし、スイング値55〜60%にするとヒップホップ特有の“後ろノリ”が生まれます。EDM ならスイング0%で機械的なビートが主流。

3-2. ベロシティで抑揚を付ける

  • キック … ベロシティ(打鍵の強さ)100〜110
  • スネア … 90〜100(装飾のゴーストノートは 40〜60)
  • ハイハット … 表拍 70、裏拍 50 程度

拍の強弱をはっきり付けると、ミックス前でも立体的に聴こえます。

3-3. ヒューマナイズで“わざとズラす”

全ノートを選択し±3〜5 tickランダムにずらすと、人間味が加わりルーズなグルーヴに。tick は DAW 内部の細かい時間単位と覚えればOKです。


4. ドラムパターンを増やすアイデア

4-1. キックの位置を変えてジャンル感チェンジ

  • 4つ打ち … 全拍にキック(ハウス/EDM)。
  • 2ステップ … 1拍目と3拍裏にキック(UK ガラージ系)。
  • ダンスホール … 1拍目と3拍目に重めスネア

4-2. オープンハイハットとパーカッション

4小節の最後にオープンハイハットを挿入するとブレイク感が生まれ、シェイカーを16分裏に置くとラテンテイストがプラス。パーカッションは高域のみにEQするとドラムと重なりにくくなります。

4-3. フィルとブレイクで展開を作る

サビ前の1小節にスネアロール(16分→32分と加速)を入れ、エンディングではキックを抜くだけで余韻が作れます。


5. ミックス前に気を付けたいポイント

5-1. ローカットとゲインステージング

キック以外のドラムは100 Hz 以下をローカットし低音を整理。各トラックをピーク -6 dB付近に抑えるとマスターがクリップ(音割れ)しません。

5-2. サイドチェインとは?

サイドチェインは、あるトラック(例:キック)をトリガーに別トラック(例:ベース)の音量を一瞬下げる技。キックが鳴る瞬間だけベースがよけるので低域がぶつからずスッキリします。

5-3. リファレンス曲で耳を鍛える

商用曲をDAWに読み込み、音量を合わせて聴き比べるリファレンス法はバランス確認の近道。特にキックの太さとハイハットの抜けを指標にすると改善点が見えやすくなります。


まとめ

  • キック・スネア・ハイハットの3点セットとテンポを最初に決める。
  • ループで下地→キックを打ち込みに差し替えて個性をプラス。
  • スイング/ベロシティ/ヒューマナイズでグルーヴ感を作る。
  • キック位置・パーカッション・フィルでパターン拡張
  • ミックス前はローカット・サイドチェイン・リファレンスの3点チェック。

まずは4小節のキック&スネアを打ち込み、ハイハットにスイング 55%を加えるところから始めてみましょう。小さな調整の積み重ねが自分だけのグルーヴを生み出します。
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