初心者でも挫折しない!耳コピの正しいやり方と上達へのステップ別練習法
「憧れのあの曲を自分で再現してみたいけれど、音が重なっていて何が鳴っているのか分からない」「耳コピに挑戦してみたけれど、最初の数小節で挫折してしまった」
DAWを使って作曲やDTMを始めたばかりの方にとって、「耳コピ」は最初の大きな壁の一つです。しかし、実はプロの作曲家であっても、最初から全ての音が魔法のように聴こえていたわけではありません。彼らは「聴こえる音から順番に拾っていく手順」と「音楽理論を使って予測する技術」を持っているのです。
この記事では、初心者の方が挫折せずに耳コピを完遂するための「正しいやり方」と、着実に聴音能力(耳の力)をレベルアップさせるためのステップ別練習法を、JBG音楽院の指導メソッドに基づいて具体的に解説します。この手順通りに進めれば、あなたの「聴く力」は確実に変わり、作曲のクオリティも飛躍的に向上します。
なぜ初心者は耳コピで挫折するのか?
多くの初心者が耳コピで挫折してしまう最大の原因は、「全ての楽器を一度に聴こうとしていること」にあります。
楽曲は、ドラム、ベース、コード(ピアノやギター)、メロディ、そして様々な装飾音(シンセサイザーやストリングス)が複雑に重なり合って構成されています。これらをいきなり全体像として捉えようとすると、情報量が多すぎて脳がパンクしてしまいます。
耳コピの極意は、「焦点を絞る」ことです。一度に全ての音を聴くのではなく、特定のパートだけに集中して聴き取る「分解能」を高めることが、上達への第一歩です。
耳コピを始める前の準備:環境とツール
効率よく耳コピを行うためには、適切な環境設定が不可欠です。気合だけで乗り切ろうとせず、便利なデジタルツール(DTM機能)を賢く活用しましょう。
1. DAWのプロジェクト設定
まずはDAW(作曲ソフト)を立ち上げ、コピーしたい原曲(オーディオファイル)をトラックに読み込みます。この時、以下の設定を確認してください。
- テンポ(BPM)を合わせる:原曲のテンポを測定し、DAWのグリッド(拍の網目)と原曲の波形が合うように設定します。これがズレていると、リズムの入力が困難になります。
- 小節の頭を合わせる:曲の開始位置をDAWの「1小節目の1拍目」にピッタリ合わせます。
2. 初心者の味方「再生速度変更」と「EQ」
どうしても聴き取れない速いフレーズや、埋もれてしまっている音がある場合は、DAWの機能をフル活用します。
- タイムストレッチ(再生速度変更):音程を変えずに再生速度だけを遅くする機能です。速いギターソロやドラムのフィルインも、スロー再生なら驚くほど聴き取りやすくなります。
- イコライザー(EQ):特定の周波数を強調したりカットしたりするエフェクトです。例えば、「ベースが聴こえない」時は、高音域(High)を大胆にカットし、低音域(Low)だけを残すと、ベースラインが浮き彫りになります。
【実践編】挫折しない耳コピの正しい手順
ここからは、実際に音を拾っていく手順を解説します。プロも実践している「下から積み上げる」アプローチが基本です。
ステップ1:ベース(低音)を特定する
最初に聴き取るべきは、楽曲の土台となる「ベース」です。ベースはコード進行のルート音(根音)を弾いていることが多いため、ここさえ特定できれば、後のコード分析が劇的に楽になります。
コツ:スマホのスピーカーではなく、低音がしっかり再生できるヘッドホンやモニタースピーカーを使用してください。単音で動くことが多いため、メロディの次に聴き取りやすいパートです。
ステップ2:リズム(ドラム)の骨組みを作る
次に、ドラムのキック(バスドラム)とスネアの位置を確定させます。この2つが決まれば、リズムの骨格が出来上がります。
コツ:ハイハットの細かい刻みや、タムを使った複雑なフィルインは後回しでも構いません。まずは「ドン(キック)」「タン(スネア)」の位置だけをDAWに打ち込み、ループさせてみましょう。
ステップ3:メロディ(主旋律)を打ち込む
ここでようやく主役であるメロディを打ち込みます。最も耳に入りやすいパートなので、比較的スムーズに進むはずです。
コツ:音程だけでなく、音の長さ(デュレーション)や休符のタイミングにも注目してください。DAWのピアノロール画面で視覚的に確認しながら入力すると、リズムのズレに気づきやすくなります。
ステップ4:コード(和音)を探る
ここが耳コピの最大の難所です。ベース(ルート音)とメロディの間を埋めるハーモニーを探します。
コツ:闇雲に鍵盤を叩くのではなく、「音楽理論」をヒントにします。例えば、ベースが「ド(C)」の場合、その上のコードは高確率で「Cメジャー」か「Cマイナー」です。メロディで使われている音(スケール)を確認すれば、どちらが正しいか予測がつきます。
JBG音楽院では、「耳の訓練」と「音楽理論」はセットで学ぶべきものと考えています。理論を知っていると、「次にこのコードが来るはずだ」という予測が立つため、聴き取りの精度とスピードが格段に上がります。
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初心者が選ぶべき「簡単な曲」の条件
耳コピの練習材料として、いきなり複雑なジャズや、音数の多いオーケストラ曲を選ぶのは得策ではありません。まずは「成功体験」を積むために、以下の条件を満たす曲から始めましょう。
- 楽器数が少ないバンド編成:ドラム、ベース、ギター(またはピアノ)、ボーカルといったシンプルな構成の曲。
- テンポが遅めのバラード:音が詰まっていないため、一音一音をしっかり確認できます。
- コード進行が王道:J-POPのヒット曲など、聞き馴染みのある進行が使われている曲は予測がしやすく、初心者におすすめです。
行き詰まった時の対処法とマインドセット
どれだけ手順通りに進めても、どうしても聴き取れない音は出てきます。そんな時は、完璧主義を捨てることが大切です。
1. 「仮置き」して先に進む
1小節のコードが分からないからといって、そこで何時間も止まっていてはモチベーションが下がります。「たぶんこれだろう」という音を仮に入力しておき、先に進みましょう。後で全体の流れを聴き直した時に、違和感に気づいて修正できることもよくあります。
2. 完全に再現できなくてもOK
プロレベルの完コピ(完全コピー)を目指すのは素晴らしいことですが、学習段階では「80%の再現度」でも十分な効果があります。重要なのは、楽曲の構造(ベースの動き、リズムのパターン、構成)を理解することです。
体系的なトレーニングで「使える耳」を育てる
独学での耳コピは、どうしても「自分の知っている手癖」の範囲内で解釈してしまいがちです。また、間違って聴き取っていても誰も指摘してくれないため、誤った知識が定着してしまうリスクもあります。
JBG音楽院のカリキュラムでは、単に音を当てるだけでなく、「なぜその音が使われているのか」という理論的な裏付けと共に耳を鍛えていきます。「Core(基礎)」の段階で徹底したイヤートレーニングとリズムトレーニングを行い、「Main」の段階でそれを実際の楽曲制作に応用していく。このサイクルを繰り返すことで、プロの現場で通用する「相対音感」と「分析力」が養われます。
まとめ:耳コピは「分解」と「再構築」の繰り返し
今回は、初心者でも挫折しない耳コピの具体的な手順について解説しました。
- 全体ではなくパートごとに分解して聴く。
- DAWの機能(速度変更・EQ)を遠慮なく使う。
- ベース→リズム→メロディ→コードの順で積み上げる。
- 完璧を目指さず、構造の理解を優先する。
耳コピは、最初は時間がかかり、根気のいる作業です。しかし、1曲コピーし終えるごとに、あなたの頭の中には「プロの技」が確実にインプットされています。それは、将来あなたがオリジナル曲を作る際、行き詰まった現状を打破する強力な武器となるはずです。
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