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ダイアトニックスケールをマスター!メジャースケール15キーの成り立ちと実践的な活用法

2025.03.07

「仕事の合間にDTMで作曲を始めたい」「音楽理論を基礎から理解したい」──そんな方に向けて、今回はダイアトニックスケール(メジャースケール)をテーマに詳しく解説します。
実は、メジャースケールには15種類のキー
が存在し、シャープ(♯)やフラット(♭)が付く仕組みを理解すると、作曲やアレンジに役立つ視点がぐっと増えます。


1. そもそも「ダイアトニックスケール」とは?

ドレミファソラシドはダイアトニックスケールの代表例

「ドレミファソラシド」という耳なじみのある音階。これは実はCメジャー・スケール(ハ長調)と呼ばれるもので、ダイアトニックスケールの代表的な例です。

ダイアトニックスケールとは、7つの音が一定の規則に従って並んでいる音階の総称です。

  • Cメジャーのように何も付かないスケールもあれば、
  • GメジャーやFメジャーのようにシャープやフラットが含まれるスケールも存在し、
    すべて合わせると15種類のメジャースケールが作られます。

どんな規則で7つの音を並べるか?
具体的には「全音・半音の配置」に関わるルールがありますが、これは次のセクションで詳しく解説します!

音階を形づくる「音名」と「階名」

ダイアトニックスケールを理解するうえで欠かせないのが、「音名」「階名」という2種類の呼び方です。

  • 音名(C, D, E, F, G, A, B など)

    • 鍵盤上で「ここがC」と決まっているように、物理的な高さに対応した名称
    • 例:ピアノの中央にある「ド」は、音名では「C」
  • 階名(ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド)

    • スケール内での位置・役割を示す呼び方
    • 例:Cメジャーでは「C=ド」だが、Gメジャーでは「G=ド」となる

音名は絶対的な“高さ”を指し、階名はスケールの“並び”を指す――この違いを押さえておくと、キーが変わったときにシャープやフラットがどこで追加されるのかを理解しやすくなります。

具体例:CメジャーとGメジャー

1. Cメジャー・スケールの場合

  • 音名:C, D, E, F, G, A, B, C
  • 階名:ド, レ, ミ, ファ, ソ, ラ, シ, ド

こちらは最もシンプルな形。Cの音名が“ド”として機能しているため、いわゆる「ドレミファソラシド」が成立します。

2. Gメジャー・スケールの場合

  • 音名:G, A, B, C, D, E, F#, G
  • 階名:ド, レ, ミ, ファ, ソ, ラ, シ, ド

ここではGが“ド”扱いになるため、7番目の音がF#に変わっています。こうしたシャープやフラットが付く理由は、メジャースケール特有の音程配置を守るためです。(※この詳細は次セクションで解説予定)

まとめ:ダイアトニックスケールとは「7音が規則的に並ぶ音階」

  • 「ドレミファソラシド」はCメジャーとしてのダイアトニックスケール
  • どの音を“ド”に置くかによってシャープやフラットの数が変化する
  • 音名は絶対的な高さ、階名はスケール内の役割

次のセクションでは、メジャースケールがどのように「全音・半音」を配置しているのか、その具体的なルール「全全半・全全全半」について詳しく見ていきましょう。


2. メジャースケールは「全全半・全全全半」の並び

メジャースケール(長音階)は、以下の順序で並ぶのが最大の特徴です。

1. 全音 → 2. 全音 → 3. 半音 → 4. 全音 → 5. 全音 → 6. 全音 → 7. 半音

これを「全全半・全全全半」と略して表現することが多いです。

「全音」と「半音」の違い

  • 全音(Whole Step)
    ピアノの白鍵と白鍵の間に黒鍵が1つ挟まる距離
    例)C → D(CとDの間に黒鍵が1つ)

  • 半音(Half Step)
    隣り合う鍵盤同士の距離。
    例)E → F(黒鍵が挟まらない)、C → C#(白鍵→黒鍵)

Cメジャーで見ると

  • C→D(全音)
  • D→E(全音)
  • E→F(半音)
  • F→G(全音)
  • G→A(全音)
  • A→B(全音)
  • B→C(半音)

最後の7番目→8番目が半音なのが、メジャースケールらしい響きをもたらします。


3. テトラコードが鍵!メジャースケールの仕組み

メジャースケールをもう少し深掘りすると、前半4音と後半4音に分割して考えられることがわかります。

  • 前半の4音(テトラコード):全音・全音・半音
  • 後半の4音(テトラコード):同じく全音・全音・半音

「Cメジャー」なら

  • 前半:C, D, E, F
  • 後半:G, A, B, C

という区切りです。この前半・後半のテトラコードをいろいろな音から始めて組み合わせることで、キーが増えていきます。


4. 15キーはどうやって生まれる?(シャープ系・フラット系の仕組み)

シャープ系の最初の例:Cメジャー → Gメジャー

■ステップ1:Cメジャーのおさらい

まず、Cメジャー・スケールは

C, D, E, F, G, A, B, C

という並びで、前半4音を「C, D, E, F」、後半4音を「G, A, B, C」と区切ることができます。

  • 前半(C, D, E, F):全音・全音・半音
  • 後半(G, A, B, C):全音・全音・半音

■ステップ2:後半(G, A, B, C)を先頭に持ってくる

Cメジャーの「後半4音」である「G, A, B, C」を、そのまま次のスケールの“前半”として採用します。

前半4音:G, A, B, C

すでに「全音・全音・半音」の並びになっているので、ここは変更なしでOKです。

■ステップ3:続けて「D, E, F, G」を後ろに足す

次に、G, A, B, Cのあとへ「D, E, F, G」と4音を足し、合計8音(オクターブ)をそろえます。

前半4音:G, A, B, C

後半4音(仮):D, E, F, G

ところが、このままでは7番目の音(F)と8番目(G)の距離が全音になってしまい、メジャースケールの“最後が半音”というルールに合いません。

■ステップ4:7番目の音Fを半音上げしてF#に

そこで、FをF#に変えて「F# → G」を半音にします。すると、全全半・全全全半が完成した新スケールがこちら:

G, A, B, C, D, E, F#, G

これがGメジャー・スケールで、結果的にシャープ(F#)を1つ持つキーになりました。

■この先は同じ手順!

Gメジャーができたら、次はGメジャーの後半4音を前半に回し、7番目を調整して……を繰り返せば

  • Dメジャー(F#, C#)
  • Aメジャー(F#, C#, G#)
  • Eメジャー、Bメジャー、F#メジャー、C#メジャー…
    と、最大7つのシャープが付くメジャースケールをすべて作れるのです。

フラット系の最初の例:Cメジャー → Fメジャー

今度は、フラット系の作り方を最初の1例だけ詳しく見てみましょう。

■ステップ1:Cメジャー再確認

同じくCメジャー・スケールは

C, D, E, F, G, A, B, C

  • 前半(C, D, E, F)
  • 後半(G, A, B, C)

■ステップ2:前半4音(C, D, E, F)を“後半”に回すイメージ

今回はC, D, E, F(ドレミファ)の4音を後ろ側に持っていき、新たな前半を作る方向で考えます。結果、先頭を「F」へ移動して“Fメジャー”というキーを狙うわけです。

■ステップ3:Fの前の音を調整して全全半に

Fを“ド”に見立てると、F → G → A → (B?) となりますが、そのままでは4番目の音が全音になってしまう。
そこで「B」を「B♭」にすることで、F → G → A → B♭を全音・全音・半音に調整します。

F, G, A, B♭, C, D, E, F

これがFメジャー・スケールで、「B」にフラットが1つ付く形となりました。

■この先は同じ手順!

Fメジャーの後半4音をさらに前半に回して……を繰り返せば

  • B♭メジャー(B♭, E♭)
  • E♭メジャー(B♭, E♭, A♭)
  • A♭メジャー、D♭メジャー、G♭メジャー、C♭メジャー…
    というふうに、最大7つのフラットが付くメジャースケールをすべて作り出せます。

結果:合計15キーが誕生

  • 何も付かないCメジャー
  • 最大7つシャープが付くキー
  • 最大7つフラットが付くキー

以上を合わせて、メジャースケールは合計15キーあるということです。
五度圏表(サークル・オブ・フィフス)を見れば、右回りにシャープが増え、左回りにフラットが増えていく仕組みを一目で理解できます。


5. 五度圏表(サークル・オブ・フィフス)で一覧化

各キーを整理する際には五度圏表が役立ちます。

  • 右回り:シャープ系のキーが増えていく
  • 左回り:フラット系のキーが増えていく

テトラコードの入れ替え原理を踏まえて眺めると、「C→G→D→A…」や「C→F→B♭→E♭…」といった順序が自然に理解できるはずです。


6. 社会人DTMerがダイアトニックスケールを押さえるメリット

(1) 作曲やメロディづくりがスムーズ

「全音・半音」の配列を意識することで、自然な“ドレミファソラシド”の響きを活かしてメロディを組み立てられます。忙しい社会人DTMerにとって、限られた時間で質の高い曲を作るうえで非常に有効です。

(2) コード進行の理解が深まる

ダイアトニックスケールを押さえておくと、ダイアトニックコード(I, IV, Vなど)とのつながりがスッと分かります。どこをルートにしてどんなコードが生まれるか──理論的に整理できるので、楽曲アレンジが一気に広がります。

(3) 転調やキー選択が簡単になる

「五度圏表」と組み合わせれば、キーを変える(転調)ときに「どの音を変化させればいいか」が明確に。雰囲気をガラッと変えたいセクションでのキー変更なども、理詰めでスピーディーに行えます。


7. 実際の音と図解は動画でチェック!

文章だけではイメージしづらい部分もあるかもしれません。JBG音楽院のYouTube動画では、鍵盤や図解を用いながらダイアトニックスケールの仕組みをわかりやすく解説しています。

スケール作りの手順を実際に目と耳で確認することで、よりクリアに理解できます。


8. JBG音楽院が教える「深い理論」とは

JBG音楽院では、「なぜそこにシャープやフラットが付くのか」「テトラコードがどんな意味を持つのか」を、理論的に納得できるまで丁寧に解説しています。

  • 音程やスケールの構造を根本から理解
  • メジャースケール、マイナースケールへの応用
  • ダイアトニックコードやファンクション(機能和声)の実践的な学び
  • DTM作曲・アレンジに直結するカリキュラム

社会人の方でも短時間で効率よくスキルアップ可能。プロ講師がマンツーマンで指導しますので、「もう独学で悩まないで済む!」と好評です。


まとめ

  • メジャースケールは「全全半・全全全半」の並びでできている
  • 音名(C, D, E…)と 階名(ドレミ…)を区別しよう
  • テトラコード(4音+4音)を入れ替えていくと、シャープ系・フラット系のキーが増え、合計15キーが完成
  • 五度圏表と合わせて理解すると、転調やアレンジがぐっとやりやすくなる

理論をしっかり押さえておくと、作曲やアレンジの幅は一気に広がります。ぜひダイアトニックスケールの仕組みをマスターして、あなたの音楽をレベルアップさせてください!

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