ギタリストこそ作曲に挑戦！コードワーク、リフ、メロディで個性を活かすギター作曲術

「ギターは弾けるけれど、作曲となると何から始めればいいか分からない」「DTMだと鍵盤が弾けないと不利なんじゃないか？」

そんな風に思っているギタリストの方、実はとてももったいない思い込みをしています。ギターという楽器は、他の楽器にはない「作曲における強力なアドバンテージ」をいくつも持っているからです。

ロックのリフ、独特なコードの響き、そして感情豊かなチョーキング。これらはピアノや打ち込みだけでは決して生まれない、ギターならではの魔法です。

この記事では、ギタリストがその特性を活かしてオリジナリティあふれる楽曲を作るための具体的なアプローチと、DTMとの効果的な組み合わせ方について解説します。

アプローチ1：「リフ」から曲の世界観を作る

ギター最大の武器、それは「リフ（Riff）」です。

ピアノで作曲する場合、コード進行から作ることが多いですが、ギタリストは「カッコいいリフ」一つで曲の骨格を作ることができます。Deep Purpleの『Smoke on the Water』やNirvanaの『Smells Like Teen Spirit』のように、リフそのものが曲の顔となり、インスピレーションの源泉となります。

【実践テクニック】
手癖で弾いているフレーズをDAWに録音し、それをループさせてみましょう。そこにドラムを乗せるだけで、一気に曲のイメージが広がるはずです。

アプローチ2：ギター特有の「コードボイシング」を活かす

ギターのコード（和音）は、ピアノとは全く異なる音の積み方をしています。

例えば、開放弦を含んだ「オープンコード」や、あえて特定の音を省略した「パワーコード」、テンションノートを加えたジャジーなコードなど、ギターの指板ならではの響きがあります。これはDTMのピアノロールでマウス入力しようとしても、なかなか再現できない独特なニュアンスです。

【実践テクニック】
あえて音楽理論的に「正しい」積み方を意識せず、指板上で「響きが気持ちいいフォーム」を探してみましょう。その響きが、あなたの楽曲の個性になります。

アプローチ3：ギターソロのように「メロディ」を歌わせる

ギタリストは、チョーキング、ビブラート、スライドといった奏法を使って、楽器を「歌わせる」ことが得意です。

作曲におけるメロディラインも、ギターソロを作るような感覚で考えてみてください。鍵盤でポチポチと入力したメロディよりも、実際にギターで弾いて作ったメロディの方が、抑揚があり、感情に訴えかける力強さを持つことが多いのです。

DTM × ギター：最強の制作スタイル

現代の作曲環境において、ギタリストはDTMを使うことでさらに輝きます。

リズム隊（ドラム・ベース）やシンセサイザーなどの「ギタリストが苦手な部分」はDTM（打ち込み）に任せ、楽曲の魂となる「上モノ（コード・リフ・メロディ）」は自分の得意なギターで生録音する。

このハイブリッドなスタイルこそが、ギタリストが目指すべき作曲の形です。DAWを使えば、アンプシミュレーターで様々な音色を試したり、録音したフレーズを切り貼りして新しい構成を作ったりと、実験的な音作りも自由自在です。

JBG音楽院で「感覚」を「理論」で補強する

ギターで作る曲は感性豊かですが、一方で「いつも同じような手癖フレーズになってしまう」という悩みも抱えがちです。

JBG音楽院では、ギタリストが持つ独自の感性を大切にしながら、そこに「音楽理論」という武器を加える指導を行っています。「なぜそのコードが響くのか」を理解することで、手癖の限界を超え、より幅広いジャンルの楽曲を作れるようになります。

JBG音楽院のカリキュラムを見る

まとめ：ギターは作曲のためのペンである

今回は、ギタリストのための作曲術について解説しました。

• リフから曲のアイデアを広げる。
• ギターならではのコードボイシングを活かす。
• ソロを弾くようにメロディを作る。
• 苦手なパートはDTMに任せる。

ギターは単なる伴奏楽器ではありません。あなたの感情をそのまま曲にするための、最高のペンです。今日からDAWを立ち上げ、シールドを繋いで、あなたにしか鳴らせない音で作曲を始めてみましょう。

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