すべての用語を覚える必要はありません。DAW、MIDI、VST。この3つを理解すれば、あなたのDTMは勝手に上達し始める
「DTMを始めようとして解説サイトを見たけど、呪文のようなカタカナばかりで心が折れた…」
「トラック? パン? ベロシティ? 全部覚えないと曲は作れないの?」
これから音楽制作を始める方の多くが、この「専門用語の多さ」に圧倒され、スタートラインに立つ前に挫折してしまいます。
しかし、安心してください。分厚い辞書を丸暗記する必要は全くありません。
実は、DTMの世界には「この3つさえ理解しておけば、他の知識は後から勝手についてくる」という、最重要の「三種の神器」が存在します。
それが、DAW、MIDI、VSTです。
この記事では、この3つの用語を単なる「言葉の意味」としてではなく、あなたの学習スピードを劇的に加速させるための「システム」として解説します。
これらを理解した瞬間、今まで宇宙語に見えていた解説動画や機材レビューが、驚くほどスッと頭に入ってくるようになるはずです。
用語は「点」ではなく「線」で理解する
多くの初心者がつまずくのは、用語を「英単語カード」のように個別に暗記しようとするからです。
DTMの用語は、それぞれが独立しているのではなく、密接に関係し合っています。
この3つを、「料理」に例えてイメージしてみましょう。
- DAW(ダウ):システムキッチン(作業場全体)
- VST(ブイエスティー):調理器具や食材(包丁、オーブン、肉、野菜)
- MIDI(ミディ):レシピ・注文票(「肉を」「強火で」「3分焼く」という指示)
「DAWというキッチンの中で、MIDIというレシピに従って、VSTという食材を調理する」。
これがDTMの基本的な仕組みです。
この全体像(線)が見えていれば、個々の細かい用語(点)は、必要になった時に調べるだけで十分なのです。
1. DAW(キッチン):すべての土台
Digital Audio Workstationの略で、PCで音楽を作るための「ソフトそのもの」を指します。
(例:Logic Pro, Cubase, Studio Oneなど)
ここで重要なのは、「DAWはあくまで『枠組み』である」ということです。
立派なシステムキッチン(DAW)を買っただけでは、美味しい料理は出てきません。
そこで料理を作るためには、次の「VST」と「MIDI」が必要になります。
2. VST(器具・食材):音の正体
Virtual Studio Technologyの略で、DAWの中で使う「楽器」や「エフェクター」のことです。
DAWというキッチンに、後から自由に追加できる「オプション装備」と考えてください。
「もっとリアルなピアノの音が欲しい」と思えば、ピアノのVST(ソフト音源)を追加する。
「プロっぽい響きにしたい」と思えば、リバーブのVST(エフェクト)を追加する。
初心者のうちは、「VST = 音を出したり変えたりする道具」と覚えておけばOKです。
3. MIDI(レシピ):最大の挫折ポイントを攻略
Musical Instrument Digital Interfaceの略です。
ここが、初心者が最も混乱するポイントです。
「MIDIって音のことじゃないの?」
いいえ、違います。MIDIは「音」ではなく「データ(指示)」です。
例えば、あなたがVST(ピアノ音源)に対して、「ドの鍵盤を、強く、1秒間押しなさい」と命令する。
この命令書こそがMIDIです。
なぜ「MIDI」の理解で上達スピードが変わるのか?
「MIDIは音そのものではない」と理解していると、DTMならではの「魔法」が使えるようになります。
録音した後で、「やっぱりピアノじゃなくてギターにしよう」と思ったら、VST(楽器)を差し替えるだけで、同じ演奏データ(MIDI)を使って音色だけを変えることができます。
「一箇所だけミスした」と思ったら、その部分のMIDIデータだけをマウスで修正すれば、完璧な演奏に直せます。
この「後から何度でも修正・変更できる」という概念こそが、DTMが「魔法のツール」と呼ばれる理由であり、MIDIを理解することで初めて手に入る自由なのです。
「3つの用語」が分かれば、独学は加速する
DAW、VST、MIDI。
この3つの関係性が分かると、YouTubeの解説動画を見ても、理解度が段違いに変わります。
- 「この人の画面(DAW)は自分と違うけど、やってることはVST(楽器)にMIDI(演奏)を打ち込んでるだけだな」
- 「音がショボいのは、DAWのせいじゃなくて、VST(音源)の設定の問題だな」
このように、情報の「本質」を掴めるようになるため、学習効率が勝手に上がっていくのです。
さらに具体的な機材選びや、曲作りのステップについては、以下の記事で解説しています。
JBG音楽院で「用語」を「感覚」に変える
用語の意味(知識)は、ネットで検索すればいくらでも出てきます。
しかし、「そのVSTをどう設定すれば、心地よい音になるのか」「どんなMIDIデータを打てば、グルーヴが生まれるのか」といった、実際の「音作り(技術)」は、検索してもなかなか身につきません。
JBG音楽院のカリキュラムは、用語の暗記テストではありません。
音楽理論やイヤートレーニングといった「基礎(Core)」を通じて、これらのデジタル用語を、あなたの手足のように自由に扱える「感覚」へと落とし込んでいきます。
「DAW」や「MIDI」という言葉を意識しなくなった時、あなたは本当の意味でクリエイターになれるのです。
まとめ:パスポートを持って、創作の旅へ
DTMの用語は、あなたを拒絶する壁ではありません。
クリエイティブな世界へ入国するための「パスポート」です。
DAW(場所)、VST(道具)、MIDI(指示)。
まずはこの3つだけをポケットに入れて、DTMの世界に飛び込んでみてください。
他の細かい用語は、旅の途中で自然と覚えられるはずです。
さあ、難しく考えずに、最初の音を鳴らしてみましょう。
📚 専門用語の暗記はもう終わり。
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