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音楽スクールでのレコーディング実習体験談:マイク録音からミックスまで学べる価値

2026.01.20

音楽スクールでのレコーディング実習体験談:マイク録音からミックスまで学べる価値

「DTMで曲を作ってはみたものの、市販のCDやプロの楽曲と比べると、何かが決定的に違う…」
「プラグインのエフェクトを挿しても、音が平面的で奥行きが出ない」

そんな悩みを抱えていませんか? DAW(音楽制作ソフト)の進化により、自宅でも手軽に高音質な録音ができる時代になりました。しかし、それゆえに「本物の音」を知る機会が減っているのも事実です。

実は、プロのサウンドクオリティに近づくための最短ルートは、アナログ機材を用いた本格的なレコーディングを体験し、音の「物理的な振る舞い」を肌で理解することにあります。この記事では、音楽スクールのスタジオ実習で学べるマイク録音からミックスまでのプロセスと、それがDTM制作にどのような劇的な変化をもたらすのか、その価値を余すところなくお伝えします。

DTM全盛の今、なぜ「アナログレコーディング」を学ぶのか?

パソコン一台で完結するDTMが主流の現代において、なぜわざわざスタジオに入り、重厚なアナログ機材を使ってレコーディングを学ぶ必要があるのでしょうか? その答えは、「音の解像度」と「空気感の理解」にあります。

「波形」ではなく「空気」を捉える感覚

DTMでの制作を中心に行っていると、どうしても画面上の「波形」や「数値」で音を判断しがちです。しかし、音楽の本質は空気の振動です。

実際のレコーディングスタジオでは、楽器が鳴り、その音が空気を伝わり、マイクのダイヤフラム(振動板)を揺らすという物理現象が起きています。この「空気の動き」を意識できるかどうかは、最終的なミックスの仕上がりに大きく影響します。

  • 空間の響き:部屋の広さや壁の材質が音に与える影響
  • 距離感:マイクと楽器の距離による音の太さや明るさの変化
  • 演奏者の息遣い:数値化できない人間味のあるニュアンス

これらを実体験として持っているクリエイターは、DTM上でリバーブ(残響効果)をかける際も、「どのような空間を演出したいか」というイメージが明確なため、よりリアルで説得力のある音作りが可能になります。

プロの現場は「ハイブリッド」が標準

トッププロの現場では、すべてデジタルで完結させているわけではありません。JBG音楽院が提唱する「DTAM(Desktop and Analog Music)」という考え方にもあるように、アナログの良さとデジタルの利便性を融合させたハイブリッドな制作環境がスタンダードです。

例えば、ボーカルやギター、ドラムといった主要なパートは、高品質なマイクとアナログのプリアンプを通して録音し、その素材をDAW上で編集・加工するという手法が一般的です。「アナログの太い音」を素材として持っているからこそ、デジタルでの加工が活きるのです。

音楽スクールの実習で体験できる「本物の音作り」とは

では、実際に音楽スクールのレコーディング実習ではどのようなことを学び、何が得られるのでしょうか。機材の操作方法だけでなく、エンジニアやプロデューサーがどのような視点で音を作っているのか、その思考プロセスを体験できることが最大のメリットです。

マイク選びとマイキング:音の入り口で決まるクオリティ

レコーディングにおいて最も重要なのは「入り口」、つまりマイク選びとマイキング(マイクを立てる位置)です。一度録音された音の質感を、後からEQ(イコライザー)で根本的に変えることは非常に困難だからです。

実習では、以下のような実践的な比較を行います。

  • マイクの種類による違い:ダイナミックマイクとコンデンサーマイク、リボンマイクそれぞれの特性と使い分け。
  • 距離と角度の実験:楽器に数センチ近づけるだけで低域がどう変わるか(近接効果)、角度を変えることで高域の抜けがどう変わるか。
  • ステレオ録音の手法:ピアノやドラムを録る際の、2本のマイクの位相関係(音が打ち消し合わないための配置)。

「EQで高音を上げる」のではなく、「マイクの位置を変えて高音を煌びやかにする」という発想は、実機に触れて初めて実感できるものです。

プリアンプとコンソール:音に「色」と「太さ」を与える

マイクで拾った微弱な電気信号を増幅させる「マイクプリアンプ」や、複数の音をまとめる「ミキシングコンソール」は、音に色気や太さを加える重要な役割を果たします。

DTMのオーディオインターフェース直結の音は、良くも悪くも「素直で綺麗」ですが、プロの音源にあるような「ガッツ」や「粘り」が不足しがちです。実習では、ヴィンテージ機材やハイエンドなコンソールを通すことで、音がどのように「音楽的」に変化するかを耳で確認します。

この「通しただけで音が良くなる」という感覚を知ることは、DTMでのプラグイン選び(どのアナログモデリングプラグインを使うか)の指針にもなります。

コンプレッサーとEQ:実機で学ぶ音の彫刻

DAW上のプラグインとしてお馴染みのコンプレッサーやEQも、元々はアナログのハードウェア機材です。実機にはマウスで画面上のツマミを回すのとは全く違う「操作感」と「反応」があります。

例えば、コンプレッサーの針の振れ方を見ながら、音が圧縮される瞬間の「パツン」という質感を耳で捉える訓練は、音のダイナミクス(強弱)をコントロールする上で非常に効果的です。「数値を見て設定する」のではなく、「音を聴いて判断する」という本来あるべき姿勢が身につきます。

レコーディング実習の経験がDTMにどう活きるか

スタジオでの体験は、自宅に戻ってからのDTM制作にそのまま直結します。むしろ、DTMで良い音を作るためにこそ、アナログの経験が必要だと言っても過言ではありません。

1. プラグインのパラメータの意味が「体感」として分かる

多くのプラグインは、名機と呼ばれるアナログ機材をシミュレートしています。実機での音作りを経験していれば、「なぜここにこのツマミがあるのか」「このパラメータを上げるとどういう歪み方をするのか」が直感的に理解できるようになります。

マニュアルを読んで頭で覚えるのではなく、音の記憶として身体に残っているため、迷いなく音作りができるようになるでしょう。

2. ミックスの判断スピードと精度が上がる

「良い音(リファレンス)」の基準が自分の中にできるため、ミックス時の迷走が減ります。

  • 「今のキックの音は、スタジオで聴いたあの音に近いか?」
  • 「ボーカルの抜けが悪いのは、EQの問題ではなくアレンジ(帯域の被り)の問題ではないか?」

このように、客観的な視点で自分の作品を分析できるようになり、結果としてクオリティアップと時短の両方が叶います。

3. 独学では絶対に味わえない「チーム制作」と「緊張感」

DTMは基本的に孤独な作業ですが、レコーディング実習はチームワークです。エンジニア役、演奏者役、プロデューサー役など、役割を分担して一つの作品を作り上げます。

「RECボタンが押された瞬間の緊張感」の中で演奏することの難しさや、演奏者のモチベーションを上げるためのコミュニケーション(ディレクション)の重要性は、独学では決して学べません。将来、作曲家としてクライアントや演奏家と仕事をする際に、この経験は大きな財産となります。

JBG音楽院で「一生モノの耳」と「技術」を手に入れる

JBG音楽院では、DTMの技術だけでなく、こうした「現場対応力」や「音の本質」を学ぶ機会を大切にしています。理論や座学だけでなく、実際に手を動かし、耳を使い、スタジオの空気を吸うことでしか得られない学びがあると考えているからです。

特にCOREクラスからMAINクラスへと進む段階的なカリキュラムの中で、基礎的な音楽理論やイヤートレーニング(耳の訓練)をしっかりと固めた上でレコーディング実習を行うため、学習効果が非常に高いのが特徴です。

「ただ機材を触って楽しかった」で終わらせず、「なぜその音が良いのか」を論理的かつ感覚的に理解できるエンジニアリングの視点を持ったクリエイターを育成することを目指しています。

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まとめ:本物の音を知ることが、あなたの作品を次のレベルへ

今回は、音楽スクールでのレコーディング実習の価値について解説しました。記事の要点をまとめます。

  • 空気感の理解:波形だけでなく、音の空間やニュアンスを捉える感覚が養われる。
  • ハイブリッドな視点:アナログの良さを知ることで、DTMでの音作りやプラグイン操作が的確になる。
  • 入り口の重要性:マイク選びやマイキングなど、後から修正できないプロセスの重要性を学べる。
  • 現場対応力:チーム制作やディレクションなど、プロの現場で必要なコミュニケーション能力が身につく。

DTMは素晴らしいツールですが、それ「だけ」に頼るのではなく、アナログの世界を知ることで、あなたの作る音楽はより深みのある、人間的な魅力に溢れたものになるはずです。
独学での成長に限界を感じている方、もっと説得力のある音を作りたいと考えている方は、ぜひ一度「本物の環境」で学ぶことを検討してみてください。その一歩が、プロへの道を大きく切り拓くことになるでしょう。

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