作曲センスは相対音感で決まる?絶対音感がなくてもプロになれる理由と「使える耳」の鍛え方
「小さい頃からピアノを習っていないと、作曲家になるのは無理だ」「絶対音感がない自分には、音楽的な才能(センス)がないのかもしれない」
音楽制作を志す大人の方から、このような不安の声を本当によく耳にします。特に、独学でDAW(作曲ソフト)に向かい合っていると、思い通りのメロディが形にできないもどかしさから、その原因を「生まれ持った才能の欠如」に求めてしまいがちです。
しかし、JBG音楽院として断言します。作曲において、絶対音感は必須条件ではありません。
実は、プロの制作現場で本当に重宝され、楽曲のクオリティを左右するのは、後天的なトレーニングで誰でも習得可能な「相対音感」の方なのです。プロの作曲家の多くが、絶対音感を持っていなくても、優れた楽曲を生み出し続けています。
この記事では、なぜ作曲センスに「相対音感」が重要なのか、そして、大人になってからでも十分に間に合う、プロレベルの「使える耳」の鍛え方について具体的に解説します。才能の有無で夢を諦める前に、正しい知識とトレーニング方法を知ってください。
「絶対音感」と「相対音感」の決定的な違い
まずは、よく混同されがちな2つの音感の違いを明確にしておきましょう。ここを理解することで、「自分には何が足りないのか」がはっきりと見えてきます。
絶対音感:音の「名札」を読み取る力
絶対音感とは、ある音を単独で聴いた時に、他の音と比較せずに即座に音名(ドレミ)で答えられる能力です。例えば、救急車のサイレンを聴いて「シーソー」と感じたり、エアコンの風音を音階で認識できたりします。
これは主に幼少期の訓練によって脳に形成される回路であり、大人になってから身につけるのは非常に困難と言われています。しかし、これはあくまで「音の高さ(ピッチ)をラベル付けする能力」であり、音楽的な良し悪しを判断する能力とは異なります。
相対音感:音の「距離」と「関係」を測る力
一方、相対音感とは、基準となる音に対して、もう一つの音がどのくらい離れているか(インターバル/音程)を識別する能力です。
例えば、最初の音が「ド」だと分かれば、次の音が「ミ」であることを、「ドから明るく響く3つ分離れた音」として認識できます。これは、大人になってからでもトレーニングによって高度に発達させることが十分に可能です。
なぜ作曲には「相対音感」の方が重要なのか?
作曲やアレンジ(編曲)とは、音を単独で並べることではなく、前後の文脈や重なり合いによって「ストーリー」を作ることです。ここで相対音感が圧倒的な威力を発揮します。
1. 「文脈」を理解できる
例えば、「シ」という音一つをとっても、キー(調)がCメジャー(ハ長調)であれば「ドに戻りたがる不安定な音(導音)」として響きますが、キーがGメジャー(ト長調)であれば「明るく響く安定した3番目の音」として機能します。
絶対音感のみに頼ると、すべてが単なる「シ」という記号として聴こえてしまい、この音楽的な「機能」や「感情の動き」を感じ取りにくくなる場合があります。相対音感を持っていると、キーが変わっても「今は不安定な響きだから、次は解決するはずだ」といった音楽の構造そのものを理解できるようになります。
2. 転調や移調に強い
カラオケでキーを変えて歌う場面を想像してください。相対音感がある人は、キーが変わっても音同士の距離感(メロディの形状)が変わらないため、違和感なく歌ったり、楽器で演奏したりできます。
作曲において、楽曲を盛り上げるための「転調」は必須のテクニックです。相対音感が鍛えられていると、スムーズな転調進行を作ったり、ボーカルの音域に合わせてキーを調整したりする作業が直感的に行えるようになります。
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今日からできる!「使える耳」を育てるトレーニング法
では、具体的にどのようにして相対音感を鍛えればよいのでしょうか。JBG音楽院でも推奨している、DAWを使った制作にも直結する実践的なトレーニング方法をご紹介します。
1. インターバル(音程)を「曲」で覚える
相対音感の基礎は、2つの音の距離(インターバル)を体感として覚えることです。理屈で覚えるよりも、有名な曲の出だしを使って「響きのキャラクター」をインプットするのが近道です。
- 完全5度(ド→ソ):『スター・ウォーズ』のテーマ曲の出だし、ギターのパワーコード。「力強く、空虚で広がりのある響き」です。
- 長3度(ド→ミ):学校のチャイム(キーンコーン…の最初の2音)。「明るく、平和で安定した響き」です。
- 短3度(ラ→ド):童謡の『夕焼け小焼け』の歌い出しや、マイナー調の曲。「少し暗く、哀愁のある響き」です。
このように、自分の中にある「物差し」を増やしていくことで、聴こえてくるメロディを「あ、これは長3度だな」と瞬時に分析できるようになります。
2. 「移動ド」で歌う(ソルフェージュ)
楽器を使わずに、ドレミ(階名)で歌う練習です。ここで重要なのは、カラオケの歌詞で歌うのではなく、「移動ド」という考え方で歌うことです。
移動ドとは、キーが変わっても「そのキーの主音(トニック)をドとする」読み方です。これにより、どんなキーの曲でも「ドミソ」の和音は同じ「ドミソ」の響きとして認識できるようになります。これを繰り返すと、DAWに打ち込む際、頭の中で鳴ったメロディを迷わずに鍵盤で弾けるようになります。
3. アプリを活用した隙間時間のトレーニング
通勤時間などを利用して、聴音練習(イヤートレーニング)アプリを活用するのも非常に効果的です。「Functional Ear Trainer」などのアプリは、基準音に対しての相対的な距離を当てるクイズ形式になっており、ゲーム感覚で続けられます。
ポイントは、間違えた時に「なぜ間違えたのか?」「自分にはどう聴こえていたのか?」を振り返ることです。ただ正解数を競うのではなく、音の響きを脳に定着させる意識で行いましょう。
JBG音楽院が考える「理論と耳」の関係
「耳を鍛える」というと、ひたすら音を聴く訓練ばかりを想像しがちですが、実は「音楽理論」を並行して学ぶことで、耳の成長スピードは劇的に加速します。
理論を知っていると、予測ができるようになるからです。「このコード進行なら、次は解決感のあるドの音が来るはずだ」という予測を持って音を聴くと、脳の処理負荷が下がり、実際に鳴っている音をより鮮明に捉えられるようになります。
JBG音楽院では、デジタルな制作技術(DTM)だけでなく、こうしたアナログな「聴く力」と「理論的な理解」を車の両輪として捉えています。カリキュラムの初期段階(Core)でこれらを徹底して固めることが、最終的に「プロとして長く活躍できる作曲家」への近道だと確信しているからです。
まとめ:耳は一生かけて育てていく楽器
今回は、作曲における相対音感の重要性とトレーニング方法について解説しました。
- 絶対音感がなくても、プロの作曲家にはなれる。
- 必要なのは、音の関係性を理解する「相対音感」。
- インターバルの把握や移動ド唱法で、大人からでも耳は鍛えられる。
「才能がない」と諦める前に、まずは1日5分、音程を意識して音楽を聴くことから始めてみてください。地道なトレーニングの先に、今まで聴こえていなかった音楽の美しい構造が見えてくる瞬間が必ず訪れます。その時、あなたの作曲センスは確実に一段階上のレベルへと進化しているはずです。
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